7836 アビックス 買いシグナル発生

7836 アビックスに注目しています。

アビックスは「商業用サイネージを開発・販売するファブレス企業。サイネージとSNS併用の地域広告事業も」行っている企業です。デジタルサイネージは、駅や店舗、施設、オフィスなどに、ディスプレイやプロジェクターなどの映像表示装置を設置して情報を発信するシステムのことです。需要が拡大しているので、今後は業績も株価も上昇していくと予想しています。

最近は特に銀行などの高配当株や低PBR株に資金が流れている印象があり、アビックスのような無配でPBRも高めで割安感がなくあまり人気のない銘柄になっています。

しかし、96円をつけている今が底値で、短期的にも中長期的にも悪くない買い物になると思っています。以下にその理由を説明していきます。

目次

業績が上向き

2023年3月期(2022年4月~2023年3月)の決算で黒字転換をしました。2024年3月期も黒字定着を予定しているため、今後右肩上がりで業績が上昇していく予想ができます。

2024年第1四半期(2023年4月~6月)の決算内容

(1)経営成績に関する説明
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へと移行され、経済活動の正常化が進み、緩やかな回復の兆しが見られました。一方、欧州における紛争の長期化や円安による原材料・エネルギー価格の高騰等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の中、「デジタルサイネージ業界No.1」を目指すべく、引き続き積極的な拡大策を展開してまいりました。特にデジタルマーケティングに注力しWebからの情報収集を強化、獲得案件が増加したことで、新しいマーケットや新規顧客も開拓することができ、代理店との連携強化により、主力業界として取り組んでいるスタジアムやアリーナ等のスポーツ施設にて大型の案件を受注することができております。
これらの結果、当連結会計年度における業績は、売上高776,508千円(前年同期比80.4増)、営業利益5,025千円(前年同期は70,717千円の営業損失)、経常利益2,678千円(同72,511千円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期当期純損失6,555千円(同83,102千円の親会社株主に帰属する四半期当期純損失)となりました。また、当連結会計年度におけるセグメントごとの業績は以下のとおりです。
①デジタルサイネージ関連事業
デジタルサイネージ関連事業は3部門あり、機器リース部門では主にデジタルサイネージのリース、運営部門ではデジタルサイネージ向けを中心とした販促支援サービス(コンテンツ配信等のソフト面でのサービスやメンテナンスの他、新たな販促支援サービス)の提供、情報機器部門ではデジタルサイネージの製造・販売を行っております。
機器リース部門、運営部門につきましては、リースや月額利用料の契約といったサブスクリプションサービスであることから、契約の増加が安定的な収益につながっております。
特に、CMS(コンテンツマネジメントシステム) 「DiSi cloud」は堅調に推移しており、契約数、売上ともに増加いたしました。今後も「DiSi cloud」を軸とし、 AIサイネージソリューション等を連携したデジタルプラットフォーム「MiRAi PORT」を積極的に展開してまいります。
情報機器部門につきましては、上述のとおり、デジタルマーケティング、代理店との連携強化により、スタジアムやアリーナ等のスポーツ施設での大型案件の受注や、新しいマーケットや新規顧客も開拓する事が出来ました。 以上の結果、デジタルサイネージ関連事業は売上高755,958千円(前年同期比85.6%増)、セグメント利益10,514千円(前年同期は71,129千円のセグメント損失)となりました。
②Value creating事業
デジタルプロモーション株式会社が運営するValue creating事業につきましては、自ら運営するハイパーローカルメディア「タウンビジョン」や地元密着の記者、各種SNSサービスの活用やターゲットユーザーに響くコンテンツ(記事、動画)制作により、地域での企業のPR、ファン作り、集客からブランディング、また地方自治体の魅力あるコンテンツ開発など地域に係るエリアファンマーケティング(地域密着型マーケティング)を行っております。
当事業はサブスクリプションモデルの事業が中心となっていることもあり、前期に引き続き安定的に売上を計上することができておりますが、新しいマーケットへの初期投資や人員の増強を積極的に行っていることもあり、現状は費用が先行している状況となっております。将来的に当社グループの基幹事業とするべく、 引き続き拡大展開を進めてまいります。
以上の結果、Value creating事業は、売上高20,550千円(前年同期比11.1%増)、セグメント損失5,489千円 (前年同期は412千円のセグメント利益)となりました。

2024年第1四半期(2023年4月~6月)の損益計算書

昨年同期比で、売上高が4億3千万円から7億7千6百万円に大幅に伸びています。これは2021年11月1日付で株式会社プロテラスのデジタルサイネージ事業を吸収分割したことにより、営業人員が増加され、各業界へのアプローチの強化ソリューションの価値向上の取り組みを開始したことによるものが大きいと思われます。

結果として、経常利益も前期の第1四半期がマイナス7億2千5百万円からプラス2百万円と大幅に改善されて、単体で黒字転換となりました。2023年度の経常利益の会社予想が3千5百万円なので、進捗率は5.7%と若干の物足りなさを感じてしまいますが、売上が強化されていけば四半期ごとの今後の伸びしろは十分と考えられます。

四季報コメント

2023年秋の四季報コメントです。アビックスの主力のデジタルサイネージの販売は好調のようです。今年はスポーツイベントが多く、特にバスケのワールドカップは盛り上がりました。アビックスはサッカースタジアムやバスケチームからのサイネージの注文を多く受注していますから、今年のスポーツイベントは追い風になっていると思われます。

【増益基調】サイネージ販売は商業施設や鉄道向けに積み上がる。期末にかけてバスケチームなどスポーツ用途取り込み。地域広告はSNS登録者の増加支えに期央から利益改善。本社移転費用こなし営業増益。

【円安】サイネージ仕入れ高には見積期限短縮や発注時の為替予約で採算悪化抑制。鉄道会社向けに広告配信システム開発、サイネージ販売と合わせ採用目指す。

サイネージの引き合いが多い

2023年4月以降の導入実績についてIRで発表されているものをまとめてみました。今年度は既に6件の導入実績があるようです。ちなみに、2022年度は1年間で4件の導入実績が載っていますので、関東圏を中心に引き合いが順調に増えているのがわかります。

  • 2023.4.7 COMME CA ISM ららぽーとTOKYO-BAY店に万華鏡をイメージしたアーチ型LEDビジョンを導入!
  • 2023.5.24 ホテルとエンターテインメントの複合施設「東急歌舞伎町タワー」の複数施設に、LEDビジョンを導入致しました
  • 2023.6.30 ホテル、映画館、飲食店などの複合高層ビル「新宿東宝ビル」に、LEDビジョンを2基納入致しました
  • 2023.7.4 大型商業施設「イオンモール豊川」、LEDビジョン・タッチパネルサイネージを複数台導入 ~空間テーマに合わせたデジタルサイネージソリューションを展開~
  • 2023.7.4 AIカメラの新機能!利用者属性ごとに表示を切り替えるサジェスト表示機能を搭載したAIタッチパネルサイネージを「イオンモール豊川」で運用開始
  • 2023.7.25 映像の「美しさ」が採用の決め手!鹿島アントラーズ・エフ・シーに、LEDピッチビジョンを2面採用頂きました

横浜テーマパーク銘柄

横浜市に巨大テーマパークを建設する予定だということが明らかになりました。アニメやゲームなどのコンテンツや仮想現実などの最先端技術を活用したアトラクションが計画されているようです。横浜市はポケモンと提携しているため、ポケモンランドの期待も高まっているようです。

アビックスは横浜に本社を置くいわゆる横浜銘柄です。かつては、横浜にカジノを誘致するという話があった際には、アビックスの株価が反応した経緯があります。今回も9月14日に横浜市にテーマパークのニュースが出た際には寄りの97円から一時103円まで反発しました。

直接的な利益とどう結びつくのかは現時点ではわからないのですが、テーマパーク内にデジタルサイネージが置かれる可能性が高いですし、地域住民向けに商業施設が併設されるようですので、そこにもデジタルサイネージが置かれることが予想されます。

横浜に本社を置くアビックスは絶好のビジネスチャンスですので、その思惑から株価も反応したと考えられます。横浜カジノの際もニュースが出るたびにアビックスの株価が反応していましたので、今回もこのテーマパークの詳細が明らかになるニュースが出るたびに思惑で株価が跳ね上がる展開が予想されます。

横浜市に“巨大テーマパーク” 2031年開業予定 最先端技術を活用したアトラクションを計画

横浜市が、約70ヘクタールある上瀬谷通信施設跡地の再開発地区のうち、約51ヘクタールにテーマパークを建設する予定だ。東京ディズニーランドと敷地面積が同じ規模になる。 【映像】新テーマパークの完成イメージ  横浜市によると、アニメやゲームなど日本の魅力あるカルチャーを生かしたコンテンツや、仮想現実などの最先端技術を活用したアトラクションを計画している。  再開発事業者として、横浜市から選ばれた三菱地所は「これから計画の検討や横浜市との協議をスタートする段階であり、現時点でのコメントは控えたい」としている。  テーマパークは2031年ごろの開業を予定していて、年間1200万人の来場者数を見込んでいる。

『ABEMAヒルズ』より

チャートは上昇のシグナル発生?

2023年5月の本決算発表日に96円をつけ、来期の黒字定着予想から買いが入り、翌日から暴騰しました。一時150円をつけたものの、下降線をたどり暴騰前の97円まで戻ってしまいました。

その後、第1四半期の決算発表日に向けて少しずつ盛り返し、一時108円まで戻ります。

しかし、決算前後から再び売りが優勢になり、決算発表日から大きく値を下げて、96円まで下げます。この時点で暴騰前の96円の窓を閉めたかたちになり、セオリー通り再び買いが入り上げに転じます。今度は106円までつけます。

その106円から再び下げに転じ、1日1円づつ下げていきます。そして、9月19日に96円を再びつけました。

トリプルボトム完成

ここ3か月の中で、97円⇒96円⇒96円と底値をつけています。トリプルボトムを形成していますので、エントリーのタイミングとしてはそろそろということでしょう。

トリプルボトムとは、相場の大底圏で、近い水準にある3回の安値をつけたのちに、上昇トレンドに転じるチャートパターンです。ダブルボトムは谷が2回なのに対し、こちらは3回の谷を作ってから上昇します。3つ並ぶ谷のうち、中央の谷が一番深い場合は、特に逆三尊と呼ばれます。考え方としては、それまで3回下げようとするもことごとく同じ水準で阻止されたため、それ以上の下降の力がないと市場参加者が判断し、トレンドが下降から上昇に転じるというものです。

トリプルボトムを構成する三つの谷が出現している間の、一時的な高値のことをネックラインと呼びます。上昇の過程でネックラインを価格がブレイクすると、より上昇が本格化する傾向があります。トリプルボトムになりそうなら、ネックラインを意識して買いエントリーのタイミングを探るという戦略も有効です。

https://myforex.com/ja/glossary/triple-bottom.html

底値圏での上髭陽線発生

9月13日は96円をつけてトリプルボトムを形成しますが、98円まで戻します。翌日の寄りは97円をつけてはじまるのですが、9月14日に横浜テーマパークのニュースが流れたため、アビックスの株価も反応し、後場に一時103円をつけます。しかし引けにかけて、少しずつ売りに押されて結局98円で終えました。

材料による一時的な反発で売りに押される展開にはなりましたが、チャート的には底値圏での上髭陽線となり、買いシグナル発生です。下降トレンドから上昇トレンドへの転換を示唆しています。

高値圏で上影陽線が出現した場合は、売りサインと考えられます。なぜならば、それまで上昇してきた株価が高値をつけ、一気に値を抑えつけられているからです。つまり、売り方によって一気に売られていることを示唆しているため、上昇トレンドから下降トレンドへの転換サインとして受け止められます。
 
一方、安値圏で上影陽線が現れると、買いシグナルです。これは、それまで下落してきた株価が安値圏で一気に高値をつけているわけですから、買い方が売り方を凌いだという判定となり、下降トレンドから上昇トレンドへの転換が起こると受け止められます。

https://financial-field.com/assets/entry-103190

アビックスは仕手株?

アビックスには以前から仕手株要素があります。仕手株はある日突然暴騰したり、材料が入ったとたんに一気に株価が上昇する銘柄を指します。仮に含み損を抱えてしまっていても、我慢してもっていれば、いつかは報われる可能性が高いです。過去の傾向を見ると、3か月に1度くらいの頻度で株価が跳ねています。これは中長期メインの方にとっては十分我慢できる頻度といえるでしょう。

ただ、上がってから買っていては含み損を抱えてしまうリスクも高いです。安値圏で買い集めておくことが大事です。

仕手株とは、巨額の資金を用いて意図的に操作された株のことです。これといったニュースや適時開示がないにも関わらず株価が急騰している場合は、その銘柄は仕手株となっている可能性が高いでしょう。仕手株は集団の投資家によって行われるもので、この集団の投資家のことを「仕手筋(してすじ)」と言います。

仕手株は業績などの根拠がなく上昇するため、多くの投資家から長い間にわたり資金を集められるものではありません。そのため、仕手筋が売却をすると一気に下落するのが一般的です。投資家の中には高値で仕手株に手を出してしまい、大きな損失を被ってしまう人がいます。特にマーケットに慣れていない投資初心者の場合、仕手株を見分けるのは難しいかもしれません。そのため、仕手株についてはしっかり理解しておきましょう。

LINE投資部 https://line-sec.co.jp/media/column/119.html

*あくまでわたしの私見によるものですので、株の売買は自己責任でお願いいたします

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この記事を書いた人

fanda-kozoのアバター fanda-kozo 運営者

日本株に投資をはじめて10年経ちます。元々は上場企業の管理部門で働いていました。今は投資は趣味です。FP2級を保有しています。ラジオ日経の株番組を聞くのが日課です。

基本的な投資スタンスは短中期でキャピタルゲイン狙いです。ファンダメンタルズ分析は守りで使い、チャート分析は攻めで使っています。得意分野はボロ株含む100円以下の小型株ですが、中型株にも手を出します。決算の持ち越しはギャンブルと思いつつも、自信のある銘柄は持ち越すこともあります。

このブログでは、日本個別株に絞って、おすすめ銘柄の紹介や分析に関する情報発信をしています。株をはじめた方にとっても、わかりやすく役に立つ情報になるよう心掛けてまいります。

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