新NISA枠はキャピタルゲインで使うべき?
日本の個別銘柄でキャピタルゲインを狙うことを想定した場合、現状は年間「120万」のNISA枠が使えます。
それが、2024年からは倍の「240万円」がNISA枠で使えるようになります。
NISAのメリットは株ででた利益に対して、通常は20%かかる税金がかからなくなるということです。つまり、買値より売値が高ければ高いほど、NISAによるメリットを得られます。逆に買値より売値が低ければNISAによるメリットは皆無です。
ある程度資金が潤沢にあり240万円長期投資前提でインカムゲイン狙いでNISA枠を使いたい方にとっては、配当や優待から人気のある銘柄を買っておけば、ほぼプラスの収益が見込めると思います。
ただ、たとえば、現状の投資に回せる資金が240万円以下しかなく、1年以内でサクッと高額を稼ぎたいという方にとっては、インカムゲイン狙いで値動きの少ない銘柄でNISA枠を使うのは資金効率を考えると物足りなさを感じているのではないでしょうか?
「まずは元手の資金を増やしたい」という方にとっては、NISA枠はキャピタルゲインで使うというのも1つの手段だと思います。その場合は、下値のリスクが低く、かつ、1年以内に株価が上昇する可能性の高い銘柄を安いときに買うという、銘柄選びとタイミング選びが非常に重要になってきます。
金融庁HP:https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/index.html
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新NISAでキャピタルゲイン狙うにはボロ株がおすすめ?
わたしは株を始めた頃は損をしたくなくて、大型株に手を出せませんでした。下げ余地がありすぎて、暴落したらどうしようという不安があったからです。低位株は上がりにくい反面、下がっても数円なので、精神衛生上は比較的良好に過ごせます。また、日経平均株価などの地合などに左右されにくい一面もあります。
銘柄によっては、大きなキャピタルゲインを狙える可能性があるのがボロ株の最大の魅力です。特に100円以下の銘柄は1日に30%以上の値上がりをするときもあります。直近では大黒屋(6993)が一時36%の値上がりという爆発力を見せました。ソレイジア(4597)も1週間あまりで40円から70円近くまで上げました。
仮に株価40円で5万株(200万円)買っていて、株価70円で売っていたとしたら、得られるキャピタルゲインはいくらになるでしょうか?単純計算で150万円です。
一般口座や特定口座ですと、150万円に20%課税されますので、30万円が引かれて120万円の手取りになります。NISA枠の場合、150万円が丸々手取り額として受け取ることができます。
短期で効率よく一気に資金を増やしたいう方は、NISAで低位株という選択肢は決して悪手ではないということがわっていただけたと思います。
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新NISA枠を低位株で使うときに気を付けたいこと
株価も”安かろう悪かろう”という側面があるのは頭に入れておきたいところです。安くても底なしに下がり続ける銘柄が中にはあるからです。
その代表格がピクセラ(6731)です。業績不振を極めて、増資を繰り返し、ついには株価1円をつけています。このような銘柄にNISA枠を使ってしまうことは、絶対に避けたいところです。(逆に1円で買えば上がった時の利益は大きくなるので、それを狙った買いの一手もなきにしもあらずですが、上場廃止のリスクもあるので推奨はしません)
”安かろう悪かろう”のボロ株に引っかからないための、見極めるポイントをいくつか紹介します。ぜひ慎重に複数の視点からチェックしたうえで買う買わないの判断をしていただきたいところです。
- 経常利益の赤字が3期以上続いている
- 直近の決算発表で赤字転落
- PER、PBRが割高(PERは15倍以下、PBR1倍以下が推奨ライン)
- 無配、優待なし
- 出来高が少ない(1日10万株以下)
- 増資中
- テーマ性がない
- 不祥事で株価急落した過去がある
- チャートが右肩下がりで、底値がわからない
- 需給が悪すぎる
- 「継続企業の前提に関する注記」銘柄
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おすすめの100円以下のボロ株銘柄を紹介します!
前回に引き続き、今回も100円以下の株価のおすすめボロ株銘柄を3銘柄ご紹介したいと思います。
なんせボロ株なので、過度な期待は禁物ですが、比較的低リスクで、なおかつ、2024年中に株価が100円超えてくる可能性があるとわたしが思っている厳選銘柄です。
ただし、その時のチャート形状にもよりますが、IR等で好材料がでて株価が暴騰した際は、できるだけ欲張らずに一度利益確定をしておくことをおすすめします。ボロ株は株価が暴騰しても、行ってこいになるケースが多いからです。
また、知らない銘柄が暴騰した際に調べもせずに高値圏で飛びつく行為は、大損を出してしまう可能性が高いです。そういうときは一息ついて、”買わない”選択をするほうが賢明です。
9423 フォーバル・リアルストレート(FRS)
フォーバル・リアルストレートはオフィス移転サービスを行っている企業です。東証スタンダードに上場しています。
企業HP: https://www.realstraight.co.jp/
実は暴騰する前の94円のときにこの銘柄に関する記事を書き始めました。そのため、100円以下のボロ株ではなくなっています。しかし、長い目で見て、100円以下まで降りてきた際にはぜひマークしたいボロ株候補ということで、ご紹介します。
この銘柄が低リスクでキャピタルゲインを狙える理由は、次の3つです。
①配当+優待利回りが高水準
②業績好調
①配当+優待
2024年3月期の年間配当額は2.4円が予定されています。現在の108円の株価で計算すると、配当利回り率が「2.22%」です。この利回り率は100円付近のボロ株の中では、高い水準の利回りになります。
また、フォーバルリアルストレートは毎年増配が発表されています。2017年の1円から毎年0.2円ずつ増えて、2023年は2.2円で実施されています。100円付近のボロ株でここまで安定して増配をしている銘柄は極めて稀です。
優待についても、昨年度に新設されて、1,000株以上の保有で2,000円相当の電子マネーがもらえるようになりました。そして、先日12月13日のIRで優待拡充が発表されました。その内容が5,000株以上の保有で15,000円相当の電子マネーの贈呈です。
108円の1,000株は108,000円ですから、1,000株以上の保有の場合の優待利回り率は「1.85%」です。5,000株以上の保有の場合は「2.78%」です。電子マネーという誰にとっても使い勝手の良い優待なので好感が持てます。
配当と優待(5,000株保有)を合わせると、2.22%+2.78%=「5%」になります。インカムゲイン目的だけでも保有しておく価値があると思います。
さらに、業績は拡大しているため下値の不安が少ないです。着実にキャピタルゲインも狙える稀有な銘柄です。
②業績好調
11月10日に発表された第2四半期の決算では経常利益が118百万円で着地し、前年度比で79%増の好決算でした。通期は160百万円で予想されているため、進捗率は73.8%です。昨年は第2四半期から第3四半期にかけて利益を伸ばしていることを考えると、今後、通期上方修正が出る可能性が高いと思われます。
また、11月29日付で「新株予約権の消滅に伴う特別利益の発生に関するお知らせ」というIRが発表されています。詳細を見ると、2024年3月期で「9,062千円」の特別利益が計上される見込みとあります。昨年度も同じ時期に同様の特別利益が発生していましたが、「8,070千円」でしたので100万円近く増えています。
その点を考慮しても、今期も通期で上方修正となる可能性が高いと考えられます。ちなみに、昨年度は2月10日の決算発表のタイミングで上方修正が出されています。
参考:
参考:https://www.realstraight.co.jp/pdf/20231110_oshirase.pdf
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8946 エイシアンスター(asian star)
エイシアンスターは横浜を中心に不動産の管理・仲介をしている会社です。筆頭株主に中国系のファンドが入っており、中国でも不動産事業を展開しています。東証スタンダードに上場しています。
企業HP:https://www.asian.co.jp/business
この銘柄が低リスクでキャピタルゲインを狙える理由は、次の2つです。
①優待利回り
②定期的に噴き上がる
①優待利回り
2022年6月から株主優待制度が新設されました。権利確定日は6月と12月の年2回あり、優待内容も利回りも悪くありません。したがって、株価が安値圏で推移していても権利日が近づけば優待狙いの買いが入り、株価を下支えになることが期待できます。
2,000種類以上の商品から好きなものを選ぶことができ、導入企業が増えている『WILLs Coin』に交換ができることからも株主の地域性や商品嗜好に左右されない使い勝手の良い優待だといえます。
Web サイト「ASIAN STARプレミアム優待倶楽部」において、食品、電化製品など 2,000 種類以上の商品から優待ポイントに応じて交換可能となります。また、他のプレミアム優待倶楽部導入企業の優待ポイントと合算可能な共通株主優待コイン『WILLsCoin』にも交換できます。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/8946/tdnet/2071179/00.pdf
付与されるポイントは、5,000株保有で5,000ポイント(5,000円分)です。10,000株保有で20,000ポイント(20,000円分)です。
現在の株価「85円」で計算すると、5,000株保有するには425,000円が必要です。5,000円分のポイントですから、1回分の優待利回り率は「1.17%」です。1年に2回の権利日があるので、年間利回り率は「2.35%」になります。
10,000株保有の場合、1回分の優待利回りは「2.35%」です。年間利回りは「4.7%」です。
100円以下のボロ株銘柄は、配当なし、優待なしの銘柄が多いですから、この優待はインカムゲインとしてかなりお得といえます。
②定期的に噴き上げる
エイシアンスターはことあるごとに吹き上がることで一部の投資家の方には有名なボロ株です。吹きあがっても数日で元の株価に戻る”いってこい”となることでも有名です。
こちらの直近1年の日足チャートを見ると、5回ほど上髭があることがわかります。2~3か月に1回の高頻度です。
わたしは5年ほどエイシアンスターの株価をウオッチしていますが、横浜カジノで騒がれたときや、業績が黒字転換したとき、株主優待が新設されたときなど何かしらの材料がでると株価が反応する傾向にあるとわかり、常に安値圏まで下がってくるのを待つようになりました。
最近ですと、9月に横浜に新テーマパーク構想のニュースが出た際にも暴騰しました。90円付近から一時120円までいきました。
”いってこい”になるとわかっている銘柄はキャピタルゲインを狙いやすい絶好のお宝銘柄です。
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3202 ダイトウボウ
ダイトウボウは日本初の毛織会社として1896年に発祥した企業です。東証スタンダードに上場しています。
アパレルOEM生産などに関する「せんい事業」、寝具や健康素材の販売に関する「ヘルスケア事業」の他、商業施設業も展開しています。商業施設は、静岡県の「サントムーン柿田川」という大型のショッピングセンターでその賃貸収入が収益源になっています。
企業HP:http://www.daitobo.co.jp/
この銘柄が低リスクでキャピタルゲインを狙える理由は、次の3つです。
①配当+優待
②業績好調
③PBRが割安
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①配当+優待
無配が続いていましたが、2023年3月期に「1円」の復配が発表されました。2024年3月期は0.5円の増配で年間「1.5円」の配当額が予定されています。現在の90円の株価で計算すると、配当利回り率は「1.67%」です。
100円以下のボロ株は無配の銘柄も多いので、配当があるだけ貴重です。2024年3月期は業績も順調なことが予想されているので、さらなる増配にも期待ができます。
また、ダイトウボウは配当だけではなく、優待もあります。たとえば、1,000株を6か月以上保有して権利確定日を迎えれば、2,000円分のQUOカードが受け取れます。現在の株価90円で計算すると、1,000株の保有には90,000円必要ですから、2,000円分で優待利回り率は「2.22%」ということになります。
もう少し保有期間を延ばして、1,000株を1年以上の保有すれば、3,000円分のQUOカードが受け取れます。その場合の優待利回り率は「3.33%」です。
配当と優待を合わせると4%~5%の利回り率ですので、100円以下の低位株の中ではお得にインカムゲインを得られます。株価も下値は限定的(過去3年の最安値が80円)で安心して持っていられる銘柄だと思います。
参考:http://www.daitobo.co.jp/ir/yuutai.html
また、100株以上1,000株未満の保有で「当社ECサイト取扱商品の優待割引券」の優待がもらえます。オークションサイトを見ると、「200円」前後の値がついていますので、この優待割引券自体の価値はさほどないと思われます。
②業績好調
営業利益、経常利益ともに8期連続で黒字となっています。ここ3年の経常利益は1億円以下で推移しており、その前までと比べると低調気味に見えますが、2024年3月期は大幅な増益が見込まれています。
12月発売の会社四季報に掲載されているダイトウボウのコメントは下期で業績が急回復するとありますので、決算発表前の業績期待からの株価上昇、株価暴騰も十分にありそうです。
【急回復】SCが資産除去債務見直し前半償却費増も、新規大型テナントや映画館好調で後半客足伸び吸収。繊維は官需要ユニフォーム復調し黒字化。健康関連も冬物商品で挽回。営業益急回復。税効果。増配。25年3月期はSCがイベント拡充で伸び牽引。
会社四季報 2024年冬号
90円前後の株価水準でしたら、3か月以内の短期で効率よくキャピタルゲインを得られるのではないでしょうか。
③PBRが割安
2023年4月に東証から「PBR1倍割れ改善」の要請が出されました。それを受けて、PBR1倍割れ企業は改善に向けた取り組みを行っています。
プライム市場の3月期決算企業で、2023年7月14日時点で取組み等を開示している企業を対象に集計されたデータがこちらです。株主還元の強化に取り組む企業が2番目に多いです。
PBR = 株価 / 1株あたり純資産(BPS)
1株あたり純資産 = 純資産 / 発行済み株式の総数
12月末現在のダイトウボウのPBRは「0.56」です。
PBRを1倍にするには、株価は「160円」が必要です。
東京証券取引所がPBR(株価純資産倍率)の低迷する上場企業に対して改善策を開示・実行するよう要請したことが、企業や投資家に波紋を広げている。東証の要請を受けて、株式市場では「低PBR企業の資本効率や収益性が改善する」との思惑が広がり、海外投資家などから割安株への買いが入る場面もあった。
https://toyokeizai.net/articles/-/668776
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*あくまでわたしの私見によるものですので、株の売買は自己責任でお願いいたします
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